403との出会い

 Ambassadorの不調が続き、納得のいく状態にまで整備するとなると、もう一台Ambassadorが購入できるくらい費用が掛かることが判明、複数の整備工場で看てもらっても、結果は同じであった。このため、泣く泣くAmbassadorを手放して、新たな車に乗り換えることとなった。Ambassadorをもう一度新車で買うという手もあったが、さすがに今回は周囲の猛反対にあった。何にしようか色々と考えていたが、現在の国産車で欲しいクラスの車はAT車の設定しかなく、パーキングブレーキも足踏み式である。足踏み式は、以前、知人のクラウンでひどい目にあったので、どうしても好きになれない。
 そんな時、いつも買っている雑誌にプジョー特集が載っており、403が目にとまった。例によってYahooで検索をかけると、あるショップで売りに出されていることがわかった。早速、メールで問い合わせてみると、パーツの供給事情もよく、レストアして通勤に使うことも、Ambassadorの下取りも可能ということだった。さらにその翌日には、見積もりのメールが届いたがその内容は、現状渡し95万円で、基本的なレストアをして、予備検査、登録費用込みで、合計約360万円であった。また、現物はフランスにあるので、作業後に輸入するということだった。(後に、プジョー純正クーラーを付けてもらったので、プラス60万円の計420万円也。)


My 403

 私が購入した403は、1961年式の4ドアセダン、ベンチシート・コラム4速タイプである。日本のとあるプジョーディーラーが、ショールームに展示するためにショップに探すよう依頼し見つかったが、後にオールドプジョーを飾るよりも、現行モデルのスポーツタイプを飾った方がよいという話になり、一般へ売りに出されたものである。
 元々は、フランスのプジョーコレクターが所有していたもので、手を入れて乗るつもりだったらしいが、10年余り放置されていた。プジョーディーラーからのオーダーを受けた、ショップのフランス支社の方がそこを訪れたときに、口説き落として譲ってもらったもので、車庫保管されていたため錆も少なく、完全オリジナルの状態だと言うこと。


ショップにて

 久しぶりに土曜日に休みが取れたので、アポを取って愛知県岡崎市にあるショップへ行ってきた。新幹線三河安城駅まで迎えにきてもらい、ショップ案内を受けたが、店内はそれはもうレアなクルマばかりで、「Car Magagine」や「Car Graphic」 でしか見たことのない、下手な博物館なんて足元にも及ばない、珍しいものばかりが、売り物として並べられており、社長も一台一台丁寧に説明してくれた。
 商談だが、社長がインドの方でAmbassadorをよくご存じで、また、私のホームページを見ていただいたこともあり、「あなたが大事にしていた思い入れのある、思い出のいっぱい詰まったクルマを、5万や10万では下取りしません。」と言ってくださり、最終的に62万円で下取ってくれた。


会社にて

 「現物も見ずに、ようそんな360万の買い物するわ。」とあきれられ、「インターネットで写真を見たから大丈夫。」とホームページの写真を見せたが、余計にあきれられた。(「オールドタイマー」の読み過ぎかも)

ホームページの写真

前から 後ろから エンジンルーム
ドア内張 運転席 内装