Ambassadorエピソード5


ステアリングとバンパー到着

 7月に輸入代理店に注文していた、ステアリングとバンパーが、11月の初めに到着した。バンパーは、自分で交換できそうだが、ステアリングの方は、難易度が高そうである。(ステアリングボスが、合わなければ返品可と言うことで送ってもらった。)
 このステアリングは本国仕様のもので、クラクションがボタンではなく、ホーンリングとなっている。映画「ANNAMALAI」を見て、イメージにピッタリときたので欲しいと思っていた。また、現在のものは、クラクションのボタンがアームの両端にあるため、ステアリングを切りながらボタンを押すことが出来ずに、危ない思いをしたこともあり、交換しようと思い立った。

ステアリング
本国仕様のステアリング  ホーンリングがイメージにピッタリ

 取り付けは、当ホームページ「番外編-廃車体」をご覧になって、「自分の店が出ている」とメールを下さった整備工場にお願いしたが、結果は、取り付け不可能だった。ステアリングボスの形状云々というより、ステアリング自体の構造が全く違っており、流石のご主人でも如何ともし難いものであった。(非常に残念)
 バンパーも、何とねじ穴の位置が違っており、溶接で作り替えてもらったが、切り込みの位置や角度が微妙に異なり、エッジ部分が大きく外に開く格好になってしまった。結局、へこんだ部分を叩き出して、再メッキと言うことになった。(これが、メチャメチャ高かった。でも、仕上がりは完璧。)

ただいま修理中
ただいま修理中、約2週間バンパーレス

またまた、大修理

 エンジンの調子が悪く、アクセルを踏み込むとプスプスと言って、とうとうエンストするようになってしまった。バンパーを引き取りに行ったときに、点火時期を調整してもらって、取りあえず様子見だったが、雨上がりの翌日、エンジンが全くかからなくなり、とうとう入院してしまった。
 症状から見て、プラグ或いはプラグコード、デスビあたりを疑っていたが、コード、デスビは問題なく、プラグの交換とキャブレターの調整で、再び様子見と言うことになった。今回は雨上がりでも一発始動で、大丈夫そう。でも、エンジンの音が変わってしまい、ちょっと違和感あり。あと、室内に漂うガソリン臭が、酸っぱいにおいになってしまった。

セルボ
代車のセルボ  ブロンズガラスやコーナーリングランプが装備されており、上級グレードだった

 今回お世話になった所のご主人は、素人の私にも何処がどう悪いのかを解りやすく説明してくださり、私も解らないながらも安心出来たし、すごく頼りにもなった。ご主人の曰く、このエンジンの傷み具合やデフの油漏れ、タイミングベルトの交換等、どう考えても10万キロは走っているとしか考えられないような状態らしい(当時の走行距離は、39000キロ)。まあそこはインド、再整備された個体、もしくは、組み立てられて数年経過している個体なのかもしれない。
 他のオーナーのAmbassadorは、G180系ジェミニの部品が流用出来るとのことだが、私のAmbassadorは、それよりもさらに旧い最終型ペレット、フローリアン、もしくは、最初期型117クーペの部品がもっとも近いらしい。


ヘッドライト切れる

 残業を終えて帰宅の途中いつものセルフ給油所により、いざ再発進しようとしたときにヘッドライトが点かなくなってしまった。給油所から自宅までは、5分くらいなので事なきを得たが、ヘッドライト以外は全て点灯するので、恐らくヒューズだろうと考え、ボンネットを開けてみた。Ambassadorのヒューズボックスは、エンジンルーム突き当たりにあり、何ともアクセスのしやすいところにある。ボッスクを開けると、一番左端のヒューズが真っ黒になっていた。早速ヒューズを購入、5本セット168円也であった。

  ヒューズ 168円でも、無ければ困る


ウインカーランプ切れる

 前回に続いてまた、電気ネタになってしまった。とあるデザインスタジオからAmbassadorの現車を見たいのだが・・・というメールをいただき、披露しての帰り道、左のウインカーを出すと、とんでもない速さで点滅を始めた。
 以前ビスタに乗っていたときも、同じことがあり(その当時は、何が起こったのか判らなかったが)、直ぐさま、最寄りのオートバックスへ立ち寄った。ランプの交換は、納車直後のブレーキランプで経験済みだが、ヒューズボックス同様、本当にアクセスしやすいところにある。ドライバーを含む工具の類は一切不要で、所要時間は、約15秒ほどであった。

  ウインカーランプ
 税込み325円ナリ これも無ければ困る


相当、怪しい

 最近のAmbassador、相当に怪しい状態になってきた。エンジンが冷えているときは、問題ないのだが、暖まってくるととたんに調子が落ちる。
 まず、ギアチェンジ直後や上り坂で、アクセルを踏み込むと引っかかり感があり、プスンプスンを連発、思いっきりしゃくってしまう。そのまま踏み続けると、エンジンがストールする。
 あと、信号待ちでは、アクセルを軽くふかすか、チョークを引かないとエンストするようになってしまった。坂道発進が、恐怖である。
 一番困るのが、雨の日。エンジンがかからない。JAFに来てもらったところ、「デスビが雨に濡れているので、自然乾燥するまで待ってください。」通勤に使う為、そんな悠長なことは言っていられないので、カッパを着てのバイク通勤となる。大抵は、 丸一日放置すると何事もなかったように回復しているのだが・・・。
 排気管の継ぎ目に亀裂が入り、エンジンルーム内に排気ガスが入り込んでいる。そのせいで、エンジンブレーキがかかっているときは、ポンポンとはじけるような音がしている。こちらは、体制に影響がないので、そのまま放置している。
 チョークを引くため燃費も、格段に落ちてしまったし、室内に漂うガソリン臭も、酸っぱい臭いが以前にも増してひどくなってしまった。
 これから始まる、梅雨をどうやって乗り切ろうか、頭の痛いところである。


いただいたメールから

 岐阜県在住の方から、メールをいただいた。その方の知り合いがAmbassadorのオーナーだったが、今年(2004年)に入って不調が続き、維持費もかかるため、車屋さんと相談の結果、「泣く泣く手放した」そう。茶色のATのAmbassadorで、ゆくゆくは、ボディーカラーも変えようとお考えだったらしい。
 メールを下さった方は、ビートルに乗っておられ、元オーナーの方は、おじさんから譲り受けたステップバンにお乗りとのこと。やはり、Ambassadorと同様に手間がかかるが、現代車にない温かさがあってよい感じとおっしゃっていました。


雨の日の休日

 梅雨時のとある休日、所用で出かけようとしたところ、やはりエンジンがかからない。いつも通りセルモーターは元気に回っているのだが・・・。例によってJAFに来てもらったところ、ボンネットを開けるなり、「あっ、プラグコードやね。」と言われ、こちらが症状を言う前に、全て当てられてしまった。何でも、プラグコードから放電しており、肝心のプラグまで、電気が行っていないらしい。今回の方は、かなりスキルが高いようで、バッテリーも弱っているし、コイルも痛んでいると指摘された。JAFのバッテリーをつないでエンジンをかけてもらい、その足で整備工場へ直行、無理を言って即日、コードを交換してもらった。これで現象が再現されたら、今度はコイルの交換である。
 修理工場からの帰路、かなり快適であった。まず、エンジン音が静かになり、アイドリングが安定していた。信号待ちで、チョークを引かなくてもエンストしないし、上り坂でもノッキングしなくなった。恐るべしプラグコード。

 ついでに、オートバックスに寄って、切れていたブレーキランプとバックランプの電球を購入、これにより交換していないのは、右ウインカーランプの電球だけとなった。


再び Made In India

 なーんて、大げさなタイトルを付けてみたが、中身はただのパンクのお話。納車後すぐに、ミシュランのチューブレスタイヤに交換していたが、ある日を境に、だんだんハンドルが重くなってきた。よくよく見てみると、右前輪のタイヤが異常に凹んでいた。(さすがは、ミシュラン、パンクしても一気に空気は抜けない。)スペアタイヤに交換したが、これが懐かしの、「Bridge Stone Made In India」。空気圧も3.2と他の3輪に比べかなり高めに設定してあった。(他の3輪は2.1) 高めの空気圧とタイヤが細くなったおかげで、ハンドルが軽くなった。
 実は、3週間後の10月末日をもって、車検切れとなってしまうAmbassador、プジョー403の納車が遅れている今、11月以降このままガレージに眠らせるのもどうかと、非常に悩んでいる。


5年目を振り返って
 
納車から丸5年が経過、今年は、大きなトラブルもマイナートラブルも経験した。雨の日にエンジンがかからなくなった件は、ほぼ解決したが、それ以外については、ほとんど手つかずの状態である。プジョー403がようやく横浜港に入港したという段階なので、結局車検を受けることにした。素人に解っているだけでも、ステアリングブーツの交換、排気管の補修または交換、タイヤの交換、サイドブレーキのワイヤー交換と大物が控えている。でも本音は、車検証とステッカーがほしいだけなのだが・・・。

第2回車検

 2年経過し、再び車検の時がきた。今年は不具合が多く、車検切れのまま車庫に眠らせておこうかとも考えたが、プジョー納車の目処が立たないため、何ヶ月も原付で通勤するわけにもいかないので、車検受けをすることになった。
 同僚の知人のところへお願いしたが、やはり整備後は、シャンとして大変乗りやすい車になって帰ってきた。整備箇所は、明細がないため不明。費用は、30万円プラス消費税、安いのか高いのか? 車検完了の翌日、プジョー通関の連絡があった。


別 離

 平成16年12月プジョー403が納車された。が、同時にそれは、Ambassadorとの別離を意味していた。この5年間、楽しい思い出とたくさんの出会いをくれたAmbassador、次のオーナーのもとでも、かわいがってもらってください。

 別離 
 神戸の陸事にて。5年前、Ambassadorのナンバープレートを取得したことが、つい昨日のことのように思い出される。